辛く悲しい事故
福岡幼児3人死亡事故。
福岡市東区の「海の中道大橋」で25日夜、一家5人が乗ったRV(レジャー用多目的車)が追突され海中に転落し幼児3人が死亡した事故で、追突した同市東区奈多3、市西部動物管理センター職員、今林大(ふとし)容疑者(22)=ひき逃げ容疑などで逮捕=運転の乗用車のブレーキ痕が現場になかったことが分かった。今林容疑者は調べに対し、飲酒のうえ高速度で走行中に脇見運転していたことを認めており、福岡・東署は、これらの行為がより罪の重い危険運転致死傷罪の要件を満たすかどうか慎重に調べている。 同署によると、今林容疑者運転の乗用車は、すくなくとも時速80キロ以上で、同市博多区千代1、会社員、大上哲央(おおがみあきお)さん(33)運転のRVの右後部に潜り込むようにして追突。RVは押し出される形になり、歩道を乗り越えて、そのままガードレールを突き破って海中に転落した。 この事故では大上さんの長男紘彬(ひろあき)ちゃん(4)▽二男倫彬(ともあき)ちゃん(3)▽長女紗彬(さあや)ちゃん(1)が水死し、大上さんと妻かおりさん(29)が全身打撲の軽傷を負った。 事故当時、今林容疑者は酒気帯び運転だったことが判明しているが、その後の調べで、同容疑者が東区内のスナックなど複数個所でビールや焼酎を飲んでいたことも分かった。 今林容疑者は調べに対し、「助手席の友人と話していて脇見し、前の車に気づかなかった」などと供述しているという。 福岡市は26日、中元弘利副市長(助役)らが緊急会見を開いて謝罪するとともに、今林容疑者を懲戒免職にする方針を明らかにした。【松本光央】 ◇母は4回海中に潜った この事故で、助手席に乗っていた母は4回海中に潜り、懸命に我が子へ手を伸ばし父へ託したが、「助かって」の願いは届かなかった。 福岡・東署によると、橋から約15メートル下に転落したRVは、徐々に海に沈んだ。運転していた大上哲央さんと妻かおりさんは、全身に強い痛みを感じながらも自力で車外に逃れた。かおりさんは「助けて」と叫んだ。車は3列シート。2列目には長男紘彬ちゃん、3列目には二男倫彬ちゃんと長女紗彬ちゃんがいた。 かおりさんは海に潜り、ガラスが割れた車後部から車内に入り、まずはチャイルドシートの紗彬ちゃんを抱き寄せて海面にいる哲央さんに託した。再度潜り、3列目に座る倫彬ちゃんを懸命に抱え、立ち泳ぎで紗彬ちゃんを守る哲央さんにその体を預けた。残るのは2列目のシートにいる紘彬ちゃん。3回目で助け出そうと試みたが、車体は水深約6メートルの海底へと沈み始めた。息が続かずにいったん海面へ。4回目に望みをかけて体を海中に沈めたが、伸ばした手は紘彬ちゃんに届かなかったという。【松本光央】 毎日新聞 2006年8月27日 0時45分 (最終更新時間 8月27日 2時17分)
両親は必死に救出しようとした…。福岡市東区の「海の中道大橋」で、25日夜発生した幼児3人が死亡した家族5人車転落事故。4回海に潜り、沈んでいくRV内から何とか2人の子どもを救い出した母。立ち泳ぎで子どもを抱きかかえ救助を待った父。しかし、陸に上がったわが子の体は冷たかった。海中から見つかったもう1人の子どもも、助けてあげることはできなかった。愛(いと)しい3人を一度に失った両親は、ただ泣き崩れた。 「ヘッドライトがまぶしいと思い、ルームミラーを見ると猛スピードで車が接近して来た。直後にものすごい衝撃と体に痛みを感じた」。大上哲央さん(33)は救助された後、事故の様子を親族らにこう話した。 哲央さんは追突直後の記憶が、そこでいったん途切れている。気が付いたときは海面に浮いていた。どうやって車外に逃れたのか覚えていない。 視界の中には頭部分を海中に突っ込んだかたちで転落したRV。後部荷台の窓ガラスは追突の衝撃からか大破していた。「子どもが! 子どもが! 」。大声で叫んでいた哲央さんの妻かおりさん(29)はそこから車内に潜り込んだ。 哲央さんが運転、かおりさんが助手席。3人の子どもは後部座席に乗っていた。1回目。かおりさんは長女紗彬ちゃん(1つ)を車内から引き出し、哲央さんに引き渡す。2回目。二男倫彬ちゃん(3つ)も引き渡せた。3回目。残る長男紘彬ちゃん(4つ)を引き出そうとするがうまくいかない。車が沈み始める。いかないで…。すがりつくように4回目に挑んだ。だが、海中に沈んでいった。 レスキュー隊員が投げ入れた浮輪にしがみついた大上さん夫妻。叫び声が夜の海に響いた。「もう1人中にいる! 助けて! 助けて! 」。2人の子どもを抱えたまま、通り掛かった漁船に救助された哲央さんとかおりさん。紘彬ちゃんも26日午前2時前に海中から引き上げられ、子ども3人は福岡市内の2つの病院に搬送された。しかし、だめだった。「ひろー」「ともー」-。治療室のカーテン越しに、わが子の名を呼ぶ哲央さんの叫び声が響いた。 =2006/08/26付 西日本新聞夕刊=
上記記事に関してお断り
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この記事を読んで、哀しすぎてカミさんと2人で泣いた。本当に辛くて悲しい事故だ。
特に子供が生まれて身近に感じるようになったから、子供が関係する事故を見聞き
すると辛かったり、涙が出たり、また自分は絶対に加害者になりたくないと思う。
もちろん、被害者にだってなりたくないが、このご家族のように何も罪がなくとも、
何の落ち度もなくとも、こうやって被害者になってしまう。防ぎようがない。
幼児の小さい身体を守るためのチャイルドシートもこの時ばかりは逆効果だったろう。
自分の力が尽き果て、沈んでいく車を見る奥さんはどんなに辛かったか、想像すると
胸が苦しくなって、また目頭が熱くなってくる。たまんないよ…。
加害者の青年を許せないけど、どんなに懲罰があっても子供たちは帰ってこない。
やりきれないですね。自分が被害者だったら、加害者だったら?と考えるけど、
どうしていいか本当にわからないです。とにかく悲しい事故が起きてしまった…。
僕は、「絶対にお酒を飲んで運転しちゃいけない」と改めて強く思いました。
もう2度とこんな事故を起こしちゃいけない。つきなみだけど、本当にそう思う。
加害者の青年には、罪の重さをちゃんと解って欲しいと思う。
例えば、1人の人間を包丁で刺し殺したことと、飲酒運転で事故を起こし、
3人の命を奪ってしまったことのどっちが罪が重いを比べるなんてことはできないけど、
3人の人間を殺してしまった。3人の命を奪ってしまった。この事実は変わらない。
軽い気持ちで酒を飲んだ後にドライブに出かけたんだろうけど、酒を飲んだら運転
してはいけないのだ。免許を取得して2、3年の、教習所で勉強し終えたばかりの
若者の飲酒運転が他の世代に比べて多いのは一体なぜなんだろう?
若気の至りで済まなくなることを、もっと考えて車を所持して欲しいと真剣に思う。
この事故で亡くなったお子さんのご両親ご遺族の方に心からお悔やみ申し上げます。
